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自分を変えたい、行動変容を促す3つのポイント②マインドセット

更新日:2020年7月27日

ミレニアル・Z世代の成長をサポートするみなさま、今回は行動変容アプローチの2つ目のポイント、マインドセットについてをお伝えします。 1つ目のポイント目標についてこちらからどうぞ(前回のブログ


習慣化された思考や行動を変えるのはとても大変な作業です


それは、壁に書いた落書きを消しゴムで消していく作業のようなもの。 その中で成長マインドセットは重要な役割を果たします。


成長マインドセットとは、


やっても無駄でなく、やればできると考える

自分の能力は伸ばすことが出来ると信じる

他人の評価よりも、自分の評価を意識する

困難な状況を成長の機会と捉える


このマインドセットを持てるか、持てないかで、 成長スピードに大きな違いが生まれます。

では、コーチ・ファシリテーターとして、 ミレニアル世代・Z世代の成長マインドセットを促すために何ができるでしょうか?


インドのグローバルビジネス研修で実践していることを事例にお伝えします。

1. 本人の課題を理解して、克服できるよう手助けをする 
2. ありたい姿をよりリアルに意識できるよう支援する 
3. 新しいことにチャレンジする機会を作り、一歩踏み出すために励ます 

1. 本人の課題を理解して、克服できるよう手助けをする


インドで研修生が陥りがちなことは、日本を軸に考えて何か困難な状況に直面すると(例:アポのドタキャン、予定時間になっても来ない、ネット環境が悪い等)、外部要因やインド環境のせいにして不平不満を言い始めるケースです。


都合の悪いことには体裁の良い理由をつけて、 チャレンジしない、やらない、を選択してせっかくの成長のチャンスを逃してしまうのです。


以下の図は、実際の研修生Aさんの思考・行動パターンを可視化したものです(ライフスキルアプリを活用


Aさんはインドで想定外の事が起きたり、予定通りに物事が進まなかった時に、イライラして感情的になり、周りの人に不信感をあらわにしたネガティブな言動を取っていました。


これは、本人の中で習慣化されている心の癖のようなもので、無意識な思考・行動パターンですので、気づいていません。


コーチは、アプリのデータや行動観察から、本人の行動がどう映っているか客観的なフィードバックを通じて気づきを与えます。


本人がフィードバックを素直に受け入れられない時は、何か心のブレーキがある可能性があるので、なぜネガティブな感情が起きるのか、 心のモヤモヤの正体を見つける手助けも必要です。


そして、課題を克服するための対処方法を一緒に考えます


この時に大切なのが、


② 自分のありたい姿をよりリアルに意識できるよう支援する


前回のブログでお伝えした、行動変容を促す1つ目のポイント①目標


自分がこうなりたい、こう変わりたい、 自分が心からそう思うこと、を一緒に確認します


Aさんが目指す10年後のリーダー像

”この人の部下になってよかったと思われるが、包容力を持ったリーダーになりたい”


包容力とはどんな意味がある

”様々なタイプの部下の価値観を認め、かつ組織をまとめるために、価値観・考える方向性をある程度一致・統一させる能力がある人”

自分の立てた目標(こうなりたい、こう変わりたい)に辿り着くには?


自分の強みをどう伸ばし、自分の弱みや課題をどう克服したいか?


時間通りに進まないとイライラしてしまう(弱い自分が出た時に)、どう負の感情と向き合うか、どう対処したら良いか? ありたい自分に近づくためどうすれば良いか? 一緒に考えて行きます。


そして、本人が行動を起こしたいと感じ始めたら、


3. 新しいことにチャレンジする機会を作り、一歩踏み出すために励まします

今回は研修のファイナルプロジェクトのチームリーダー役を通じて、自分の課題に向き合いました。


予定通りタスクが進まない、チームメンバーが動いてくれない、その時に自分のネガティブな感情をどうコントロールするか毎日がチャレンジでした。


プロジェクトの過程でポジティブな側面(強み)も見えてきました。下のマインドマップは本人のモチベーションの源泉を可視化したものです。

このマップから読み取れるのは、Aさんは目標がクリアになると、目標に向けて達成意欲がわき日々の活動へのモチベーションに繋がっていることです。


目標をしっかりと意識化する事がモチベーションに繋がり、プラス思考になれることが分かりました。


さらに、Aさんの強みは、目標に向かってコツコツ真面目に取り組めること、粘り強さを発揮する。 GRIT(やり抜く力)があります。また、計画性を持って行動する、優先順位をつけて行動する事が自然に出来ること。


強みについて、本人にも客観的なフィードバックを与えます。そして、自分の強みを生かして、自分の課題を克服するセルフコントロール方法が効果的であることが分かってきました。これをマイナス思考をプラスに切り替える方法として、日々実践していきました。


振り返りでの、Aさんのコメントです。

”同じ状況でも、心の持ちようで、そこから見える景色はガラリと変わる!!マイナス思考は厳禁。この状況をどうプラスに持っていくか、プラスに考えていくか。反省すべき点はきちんと洗い出し、反省すべきだが、それ以上、自己嫌悪したり後悔を引きずったりする必要はない。考え方を変えれば、状況の見え方は必ず変わる。” 

習慣化された心の癖を直すのは時間がかかりますが、毎日の1%の努力・改善があれば、1年後には大きな変化・成長に繋がっていると思います。


まとめになりますが、成長マインドセットを促すために出来ること、


1. 本人の課題を理解して、克服できるよう手助けをする 2. ありたい姿をよりリアルに意識できるよう支援する 3. 新しいことにチャレンジする機会を作り、一歩踏み出すために励ます


以上、ミレニアルやZ世代を支援する立場にある方々の参考になれば幸いです。


今回は以上です。

 

次回は行動変容を促す3つ目のポイント、環境についてお伝えします。


インドは日本の常識が非常識とも言われるところです。そんな環境で、何をきっかけにどのように行動変容が起きていくのかお伝えしたいと思います。


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