アメリカのスポーツコンサルタントのカイル・ラクロア氏による『The Loser’s Edge (失敗から学ぶ)』 のオンラインセッションに参加しました。
ラクロアさんはアメリカの289人のトップアスリート(プロスポーツ選手、オリンピック選手、大学トップレベルの選手など)に対して「アスリー トとして最大の失敗は何か?」の調査を実施。
この調査結果をベースに、何が失敗を引き起こし、失敗から何を学び、未来の起こり得る失敗にどう行動やマインドの修正をすべきか、深い考察がされてました。
最大の失敗で一番多かった回答が完璧を求めすぎたこと(Perfecion)でした(289人中54人が回答)。多くのアスリートが、完璧を求めすぎるあまり、自分に厳しい自己評価を課し、完璧でないことに強いストレスや不安を感じてしまい、そして結果(outcome)だけを強く追い求めるようになってしまう。
そして、完璧主義が最大の失敗だと回答したアスリートの9割が、完璧主義が自分の生活の質を脅かしてしまう(Quality of Life Risk)ことに繋がっていたと回答しています。
Quality of life riskの要因の一つが完璧主義者によく見られる強迫性障害だそうです。(意識しても避けられない強迫観念と、その不安を打ち消すための行為を過剰に繰り返す不安障害の一種)
その結果、友人を無くしたり、家族に負担をかけたり、人生において大切なものまで失いかねないリスクもあるとのこと。
テニスプレーヤの大坂なおみは自分のことを完璧主義者であることを認めていて、常に完璧を求めることで自身に過度のプレッシャーをかけていたと言っています。
そのことが鬱病を引き起こした原因の一つだと言われています。そして、大坂なおみは自身のTwitterで”完璧主義者にならないようにする”とコメントしています。
完璧主義の自分を知り、受け入れた上で対策を考えられているのでしょう。
その他にアスリー トとして最大の失敗は何か?
諦め、
否定的な考え、
ストレス過多、
失敗への不安、
準備不足、
融通 性のなさ(創造力不足)
などがありました。
今回のセミナーに参加して私が学んだこと、
In reality it is just game, it is just sports.
完璧なプレーをしても結果が出ない時もある。
特にテニスのような対人スポーツでは、自分がベストなパフォーマンスをしても相手がそれを上まるパフォーマンスをすれば試合に負けてしまい、結果が出ません。逆に、自分が完璧なプレーをしなくても試合に勝てることもあります。
だから、結果よりも大切なものがある。それはその場で何を実行(Execution)するか。
完璧を求めすぎない。自分は完璧でないことを認めること。
完璧であろうとすると自分のパフォーマンスにも有害になることを知ること。
これはスポーツにおいても、仕事においても当てはまりそうです。
もちろん本番に向けた準備をしっかりしているのが前提です。準備したことをその瞬間で実行する。そして結果が出ます。
完璧でないからミスもある。むしろ、そのミスから学習できること、つまり更なるレベルアップのための学習機会として捉えること。
完璧を求めすぎない、自分が完璧でないことを認める。
本日は以上となります。ありがとうございました。
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